「暮らしにきらめきを。」というブランドミッションを掲げ、北海道・札幌市で住まいと暮らしに関する多角的なサービスを提供している竹内建設様。同社ではモデルハウスの見学予約を促進する方法を模索されており、物件の魅力や会社の特徴を伝えるための新たなアプローチとしてインタラクティブ動画マーケティングMILを導入いただきました。
今回は、竹内建設株式会社 ブランド推進室マネージャー 榊 龍太 様(写真左)と藤川 基 様(写真右)にお話を伺いました。
- 課 題
-
- ランディングページのCVR・CPAを改善したい(モデルハウスの見学予約促進)。
- 施策内容
-
- モデルハウスのランディングページにインタラクティブ動画を設置。
- 前半の「ルームツアー型動画」と後半の「説明動画」で物件や会社の理解を深める。
- 動画内のCTAから、モデルハウスの「見学予約ページ」へとシームレスに遷移。
- モデルハウスのランディングページにインタラクティブ動画を設置。
- 効 果
-
- インタラクティブ動画の視聴者は非視聴者と比較してCVR5倍に!
- 目標のCPA(資料請求・来場予約)に対して約6割に!
- 社名:竹内建設株式会社
- 事業内容:不動産事業
- 企業HP:https://www.tk2430.co.jp/
- 福住 FlanerフラネルモデルLP:https://www.tk2430.co.jp/lp/cretivemodel/
オンライン上で「物件の魅力」と「会社の特徴」を表現する方法を模索。
──貴社の事業内容について教えてください。
藤川様:
札幌市にて新築、リノベーション、リフォーム、不動産、相続、保険など暮らしに関するサービスをワンストップで提供している、地域密着型の企業です。今年で創業45周年を迎えました。元々、現会長が大工6人とともに工務店として創業したという経緯もあって、直営工場を所有していたり、新築全戸で「長期優良住宅」の認定を受けていたりと、品質の高さが特徴です。
──チームの役割・業務内容を教えてください。
榊様:
私たちブランド推進室はマーケティングや広報業務全般を担当しており、ブランディング・商品立案から集客、反響獲得まで、業務は多岐に渡ります。私はマネージャーとして、Web広告をはじめとしたマーケティング施策の立案や全体的なブランディングを担当しており、藤川はクリエイティブ作成やYouTube運用を担当しています。またもう1名のメンバーが、クリエイティブ作成やInstagram運用、広報業務を担当しています。
──MIL導入前に貴社が感じていた課題はどのようなものでしたか?
榊様:
モデルハウスの反響数を向上させるために、ランディングページ上でモデルハウスの魅力をしっかりと訴求したいという課題がありました。
モデルハウスへの集客は、まずディスプレイ広告・リスティング広告やSNS広告へ出稿し、ランディングページへと遷移させ、来場予約や資料請求などのコンバージョンを獲得する流れです。10年以上前に私が営業をしていた頃は、モデルルームの見学にいらっしゃるお客様は「5-6社の競合他社と弊社」を比較検討されていましたが、最近のお客様はオンライン上で情報収集と比較を済ませて「残りこの3社の中から選びます」と候補を事前に絞った上でご来場されるようになっています。近年よく言われている「コンバージョンした時点で、50-60%の消費行動は終わっている」というのはまさにその通り。特に弊社の場合は、不動産という高級商材ですので、お客様は4つか5つの媒体・コンテンツを経て多くの情報を得た上で、コンバージョンに至っています。
こうした消費行動を踏まえ、「リアルの場でコンタクトを取る前の、オンライン上における質の高いコミュニケーション」が非常に重要であると考えるようになり、ランディングページでいかに魅力を伝えて心を動かし、競合との比較に勝ち得るか?が課題となっていました。
──これまでは「ランディングページでの魅力訴求」に対して、どのように取り組んでいましたか?
榊様:
ランディングページにYouTubeチャンネルのルームツアー動画を埋め込むなど、動画の活用に注力してきました。動画はテキストよりも多くの情報を伝えられたり、空気感を伝えられたりと、多くの可能性を感じているためです。
出典:竹内建設YouTubeチャンネル
藤川様:
YouTubeのルームツアー動画で、モデルハウスや社員の魅力を発信できるようになった一方で、YouTubeの動画は、基本的にお客様は視聴するだけでアクションを起こさないため、「飽きられる」「離脱されやすい」という側面があり、最後までご視聴いただいたり、そこから直接お問い合わせへとつなげるのは難しいという課題がありました。
榊様:
オンライン上で効果的なコンテンツを発信するには、「ユーザーはコンテンツを見てどう思っているのか?どのような反応をしているのか?」というニーズを汲み取って反映することが重要ですが、従来の動画やLPでの一方的な情報発信では受け手側の反応が分からず、コミュニケーション方法に課題を感じていました。モデルルーム来場者へのアンケートや顧客ヒアリング、MAツールでのメール開封率・顧客毎のデータベース確認などは行っていましたが、それ以前のタッチポイントで離脱している方のインサイトを分析・把握する術はなく、良い手段がないかと探していました。
──MILを導入する際に、評価いただいた点は何ですか?
榊様:
インタラクティブ動画は、顧客が見るだけではなく能動的に操作しながら視聴できると伺って「面白そう!」とまず興味を持ちました。より詳しくご説明を伺い、動画公開後に各数値を分析しながらロジカルに改善していく点や、「どこで離脱したか?」「何をタップされたか?」といった視聴データから顧客のインサイトを詳しく分析できる点も非常に良いなと思いました。
藤川様:
インタラクティブ動画であれば、お客様自身が操作して自分の興味があるものを選びながら動画を進められるため「没入感」が生まれ、コンバージョンを促進できるのではないかと期待を持ちましたね。また、他社にはあまり導入されていないため、差別化にもつながると感じました。
榊様:
やりとりを通じて担当者様が非常に信頼でき、弊社のワガママを聞いてくれそうな印象を受けたのも、評価ポイントの一つです(笑)。
「ルームツアー」と「特徴理解」の二部構成で、CVRとCPAを大幅改善!
──インタラクティブ動画の活用目的と施策内容を教えてください。
藤川様:
弊社のモデルハウス「フラネル」のコンバージョン率(CVR)向上を目的として、Web広告から流入するモデルハウスのランディングページにインタラクティブ動画を埋め込んでいます。文章だけでなく、インタラクティブ動画を通じて情報を伝えることで、物件の魅力や弊社の特徴をより深く理解し、興味を高めていただくことを期待して制作しました。
前半は物件の中を歩く「ルームツアー」のような内容で、玄関から入り、キッチン、リビング、洗面台、ランドリースペース、土間・縁側を一人称視点で歩きながら紹介していきます。普段、YouTubeのルームツアー動画を撮影していますので、私が撮影を担当させていただきました。
その後「フラネルのこだわりポイント3つを見る!」のページへと遷移し、「デザインと性能」「購入後も経済的」「安心と安全」の3つの選択肢があらわれます。お選びいただいた項目に沿って、物件や弊社の特徴を一つずつ紹介し、理解を深めていただきます。最後にCTAボタンがあらわれて、見学予約ページへの遷移を促進しています。
──現時点での効果・手応えはいかがでしょうか?
藤川様:
インタラクティブ動画の視聴者は非視聴者に比べて約5倍のCVRとなり、視聴ユーザーはCVRが高くなる傾向が読み取れます。また運用開始後に、MILさんから「動画であることをユーザーにイメージさせるために、サムネイルをgifに変更してはどうか?」とご提案いただき、改修を加えたところ、再生率が大きく上昇しました。
MILさんからは「今まで見たことがないくらい視聴率が高い」とコメントをいただいており、各数値から手応えを感じています。ランディングページにYouTubeなどの動画コンテンツを埋め込むのは一般的ですが、タイトルに「触れる動画」と入れているので、「触れる動画って何だろう?」と興味を持って、ご視聴いただいているのではないかと推測します。
榊様:
インタラクティブ動画は視聴者が能動的に操作をするので、離脱ポイントやタップされている項目、視聴率の伸びなどが数値としてわかり、コンバージョンする前も含めて、顧客のインサイトが把握できる点も非常に良いと感じています。数値としても、目標の反響単価(資料請求・来場予約)に対して、MILのインタラクティブ動画を設置後、6割の単価で獲得できています。他にも複合的に施策を打っているため、インタラクティブ動画単体の成果というわけではありませんが、動画で態度変容を促すことで、CPAの改善に大きく貢献していると捉えています。
──成果が出ている理由は、どんなところにあると思われますか?
榊様:
弊社の場合、主なターゲット層は30-40代の男女で、9割以上がスマートフォンからのアクセスです。文字でダラダラと説明が書いてあったり、長い動画を視聴するよりも「自分が気になるポイントを、サクサクっとまとめて見られる」という、インタラクティブ動画のコンテンツ形式が合っているのではないかと感じます。
2022年の流行語にノミネートされた「タイパ(タイム・パフォーマンス)」という言葉がありますが、例えば、音楽においては「サビだけ聴きたい」という需要に合わせて「歌い出しから始まる楽曲」や「サビから始まる楽曲」など、近年はイントロのない楽曲が多く生まれています。同様に弊社のインタラクティブ動画も、お客様が気になる情報をサクッと見られる構成になっているので、早い段階で興味を持ってもらえ視聴離脱を防ぎ、コンバージョンが増えているのではないかなと仮説を立てています。
「顧客の事を考えてくれる」プロフェッショナル集団によるサポート。
──動画の企画・制作~公開後に至るまでの、MILのサポート体制はいかがでしたか?
藤川様:
分業体制でそれぞれのプロフェッショナルを配置されていて、ヒアリング能力が高いという印象があります。企画段階で弊社の強みや見せ方などをしっかりと把握してくださり、絵コンテに反映してくださいました。また相談をするとしっかりと提案を持って返してくださいますし、レスポンスも非常に早いので、全くストレスに感じるところがなく、納期通りに完成できました。公開後の今も、定例会で各種数値のレポートをいただいており、安心して運用できています。
榊が「ワガママを聞いてくれそう」という印象を持ったという部分とつながるのですが、実際にやりとりをしてみて「顧客の事を考えてくれる会社」だと感じます。色々と相談をしても「NO」とは言わず、「できる」と言ってくれるところがプロフェッショナルだなって思いますね。できる前提で話を進めてくださり「では、いかにして実現するか?」を検討していく姿勢、プロだなと。
──嬉しいお言葉をありがとうございます!それでは最後に、今後のMILの活用計画やMILに期待することを教えてください。
藤川様:
今回の施策で良い数値が出ていますので、他のモデルハウスのLPにも活用していきたいです。また、物件紹介以外の用途にも活用したいですね。例えば「構造面」の説明や補助金やローンなどの「金銭面」の説明など、住宅には多くの説明を要する内容が多いので、そうした用途にも活用できればと考えています。今後も新しい動画の見せ方・活用法があればぜひご提案をお願いいたします!
榊様:
現状、すでに良い数字が出ていますが、私はまだまだ満足しておりません(笑)。インタラクティブ動画は、やり方次第・内容次第で、さらに2倍・3倍の成果が上がるポテンシャルがあると期待しています。現状からの更なる改善に向けて、引き続き一緒に追求していきましょう。
──本日はありがとうございました!こちらこそ、今後とも宜しくお願いいたします。
担当者コメント:黒川 拓哉
MIL株式会社
フィールドセールス
フロントで営業を担当させていただきました。今回の動画は、LPに来るお客様のニーズやターゲット層を鑑みて、竹内建設様・MILのそれぞれの視点から思考し、最初に特徴を訴求するのではなく「ルームツアー体験」から始まる現在の構成に決定し、その結果「高い再生率」を実現できました。クリエイティブの視点だけでなく、GAのデータや出稿媒体の特性も踏まえながら、現在の構成を選択した点が成功要因だと思っています。今後もお客様の求める動画マーケティングをサポートしていきます!
担当者コメント:中濱 達弥
MIL株式会社
カスタマーサクセス
動画を通して実現したい目標と動画内容の橋渡し、および運用開始後のモニタリング指標の設計を担当いたしました。竹内建設様は既に数多くの動画コンテンツをお持ちでしたので、モデルハウスの魅力や細部へのこだわりは、ご提供いただいた情報からとてもよく伝わりました。「MILの仕組みを活かして、これらの情報をぜひ視聴者にうまく届けられるようにしたい!」と思ったことを強く覚えています。
案の実現のために撮影素材を新しくご用意いただくなど、さまざまなご協力をいただきながら動画を完成できましたことに、とても感謝しています。引き続き運用の中で得られたデータから、より良い表現・活用を共に模索できればと思っております。
担当者コメント:清水 芳成
MIL株式会社
クリエイティブ
動画の実制作を担当させていただきました。今回は「モデルハウスの見学予約促進」を目的とした動画でありましたので、いかに実物を魅力的に見せられるかに注力しました。特にオープニングに関してはモデルハウスの「ちょい見せ」をしてユーザーの気持ちを高めてから、様々な説明ルートに促すといった工夫に。
北海道の企業様のため、東京の我々が撮影に伺ってしまうとコスト増になってしまうところを、竹内建設様側で撮影素材をご用意いただけましたことが、このアイディアの実現を大きく支えていただいております。結果、かなり高い再生率となり、とても嬉しい成功事例となりました。今後もお客様と二人三脚で、良いクリエイティブを実現できるよう尽力してまいります。