高い技術で育毛のトータルケアを実現する株式会社バイオテック様。同社ではWebからサロンへと集客するにあたり、CPAと申込み後の来店率に課題を抱えており、Web上でサービスの魅力を効果的に伝える新たな打ち手を模索されていました。解決策としてインタラクティブ動画マーケティングMILを導入いただきました。
今回は、マーケティンググループ グループリーダー 岩田 卓也 様(写真)と清水 洋紀 様にお話を伺いました。
- 課 題
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- サービス内容・魅力が伝わりづらい。
- Web広告のCPAが高騰している。
- Web申込み後の「来店率」が低下している。
- 施策内容
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- Web広告のクッションペ ジとして、アンケート型のインタラクティブ動画を活用。
- 設問に回答いただきながら「育毛への理解」を促したのち、サービス紹介へ。
- 動画内のCTAから申込みフォームへと遷移。
- 効 果
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- CPA改善。
- 来店率向上。
- サービス理解の促進。
- 社名:株式会社バイオテック
- 業種:ヘアケア関連商材の開発・販売、育毛専門サロンの全国展開
- 企業HP:https://www.biotech.ne.jp/
Web予約後の「来店率」が課題
──貴社の概要、提供しているサービスについて教えてください。
岩田様:
弊社は1981年に愛知県名古屋市で創業し、以来、育毛一筋で事業を展開しています。育毛サロンがまだ一般的ではなかった創業当時からリーディングカンパニーとして業界を牽引し、延べ15万人以上の「髪に関するお悩み」に対応してきました。現在は、東京、大阪、名古屋、福岡をはじめ国内41店舗*の育毛専門サロンを展開し、育毛促進ケアなどの「スカルプケアサービス」を提供しています。(*2023年5月現在)
──チームとご自身の役割・ミッションを教えてください。
岩田様:
私が管轄するマーケティンググループは、全国のサロンへ新規のお客様を集客するための「宣伝」セクションと、自社サイトやECモールを運営する「EC」セクションという2つの部署に分かれています。
私と清水は前者の宣伝セクションに在籍しており、サロンへ集客するための広告宣伝をミッションとしています。私たちがゴールに据えているのは、サロンへの来店者を増やすだけではなく、「サロンに通い続けたいと思っていただける入会者」を増やすことです。
そのためにも、広告宣伝活動を通して、弊社サービスの理解を深め、魅力を伝えていく必要があると思っています。
──MIL導入前に貴社が感じていた課題はどのようなものでしたか?
岩田様:
来店率の低さとCPAの高騰が課題となっていました。
まず来店率については、新型コロナウイルスの流行以前から「予約から来店までの歩留まりを減らしたい……」という課題感がありました。弊社ではWebでのご予約後にサロンへご来店いただくスキームですが、年々、来店率が低下していることが課題となっていました。
対面で提供するサービスですので、予約をして終わりではなく、実際にサロンへご来店いただく「来店率」が重要な指標になります。100人からのお申し込みがあり、実際に100人にご来店いただければ、来店率は100%となりますが、実際にはそうはいきません。
来店率を上げるために、前日に予約確認の電話をしたり、キャンセルした方に電話で理由を聞いてみたりすると、予約したことすらお忘れになっている、ということもありました。月ごとに増減もありましたので、来店率が上がらない原因は、正直はっきりと掴み切れていませんでした。そして、コロナ禍で外出自粛などの影響も受けて、以前より更に来店率が悪化する事態となりました。
次にCPAの高さです。宣伝セクションにおいては、広告宣伝活動を通じて「いかに新規顧客を増やすことができるか」が求められますが、Web広告を中心に集客活動をする中で、「CPA」の改善は常に課題となっています。
Web広告を通して、申込み・来店の決め手となるような「バイオテックの魅力を伝えられる方法」を探していました。
▲バイオテック 金山サロン
──課題に対して、どのようにアプローチしてきたのでしょうか?
岩田様:
基本的には文字と静止画のみの「アンケートLP」を運用し、改善を行っていました。来店率が低い理由は「当社のサービスや魅力がWeb広告においてお客様に正しく伝えられていない」と仮説を立てて、広告代理店と共に、おもにLPやバナーの改善に取り組みました。それでも成果が見られず、来店いただく前の説明としては「お客様に対して情報量が少ないのではないか」と、今度は説明やコンテンツを増やしてみたり。
清水様:
LPを少しでも長く読んでいただいて、バイオテックのことを知ってもらうために、「お客様の声」などのコンテンツ追加も試みましたね。
岩田様:
CPAについては改善が見られたものの、来店率の根本的な改善には至りませんでした。LPの情報量と来店率の関わりが薄いとすると、情報量の問題ではなく「お客様に情報が届いていない(魅力が理解されていない)こと」や、「コロナ禍で、本音では言いづらいが外出や対面サービスを受けることに躊躇していること」など、いくつかの仮説を立てることができました。静止画やテキストのみで「届ける」難しさを感じていたタイミングで、MILのインタラクティブ動画を知りました。
分析できる仕組み・機能がMILの評価ポイント
──インタラクティブ動画(MIL)を初めて知った時の第一印象は、いかがでしたか?また、MILを導入される決め手になったポイント、評価いただいた点は何ですか?
岩田様:
MILさんからお電話でご案内いただいたときに「インタラクティブ動画」の存在を初めて知りました。インタラクティブであるという点で、「あ、すごく使える。今の私たちが求めていたものだな」と率直に思いました。
Web広告を展開する中で、静的バナー・LPに加え、動画バナーも取り入れてきましたが「一方的なコミュニケーション」であるため、「情報が相手に届いていない」という課題を解消することが困難でした。しかし、インタラクティブ動画には双方向性があるので、お客様が能動的に情報に触れることでサービスに対しての理解が深まります。
申込みをする前の段階でバイオテックについて理解していただくことで、来店率の改善に役立つのではないかと思った点が大きかったです。自身が回答したことに反応が返ってくるような、双方向でやりとりをする感覚は、非常に面白いと思いました。KPIとして来店率も追っていただけるということで、これはぜひ活用したいと心が動きました。
清水様:
ご案内いただいたとき、ちょうど「来店率の低下」が課題として上がっており、LPへのコンテンツ拡充を検討するなど試行錯誤していた時期でしたので、まさにベストタイミングで、「これはアンケートLPに代わる武器になるのではないか?」と期待感を持ちました。
それまで運用していた静的なアンケートLPでは、「お客様がどこを押した?」というデータは全く追えません。通常の動画に差し替えたとしても、タップデータや細かな視聴データを追うことはできないと思うのですが、インタラクティブ動画であれば可能です。デジタルだからこそ、ステップによって細かく数字を取ることができて、分析できる仕組み・機能がMILさんに整っていることも評価したポイントでした。
──今回、どのような目的・施策でMILを活用しているか、公開可能な範囲でお話しください。
岩田様:
来店率アップ・CPA改善を目的として、ディスプレイ広告からの遷移先として活用しています。
冒頭で簡単なアンケートに回答いただきます。その際、育毛について理解を促すパートを挟み、最後に詳しいサービスの説明をして、サロンでの無料体験に誘導します。
「サービスの良さが伝わっていない」という部分に対して、インタラクティブ動画でしっかりと情報を伝えることで、来店率を改善できるのではないかと考えています。
「能動的」に情報をインプットしてもらえているという手応え
──現時点での効果・手応えはいかがでしょうか?
岩田様:
体験予約のCPAが、既存LPと比較で、130%改善しました。インタラクティブ動画を通じて、能動的に情報をインプットしてもらえているという手応えを感じています。
清水様:
「どの選択肢を、どのタイミングでタップしたか?」といった視聴データを管理画面上で見られるというのが、静的なコンテンツや通常の動画と比較して、大きなメリットだと感じます。「CVボタンが早いタイミングで押されるな」「動画を全然見ていないのに押すのはなぜだろう」といった発見もありました。深堀りしていけば、他にもいろいろな気づきが得られると思います。
岩田様:
もう一つの目的である「来店率」については、現時点でまだ大きな変化は見られないため、インタラクティブ動画のデータを分析しながら、MILさんと改善を図っている最中です。動画を最後まで視聴するユーザーは意外と少なかったり、「広告だけで来店率を改善する」のではなくCRMの強化も必要であったり、別の接点で見込み客を後押しする補助が必要なのかもしれない、という気付きも生まれており、他の施策とも連携しながら改善を進めたいと考えています。
──動画の企画・制作~公開後までの、MILのサポート体制はいかがでしたか?
岩田様:
手厚いサポートで、しっかりと、しかも丁寧にお仕事していただけるなという印象です。レポートに関しても、対応や話の内容に関しても素晴らしいと思っています。
制作の過程では、要件定義を詰めたうえでMILさんから色々提案していただいたので、一緒に作りあげたという印象があります。
また、定例戦略ミーティングを行ってもらえる点もありがたいですね。ツールだけを提供して終わり、というシステム・サービスも多い中で、MILさんはミーティングで詳細を説明してくださったり、レポートも出してくださったりと、サービスが手厚い印象があります。
清水様:
皆さん、本当に丁寧に対応してくださいます。私が詳しくない分野についても、色々と電話でサポートを受けました。クリエイティブに関しても少し気になることがあると、すぐ「Zoomでお話ししましょうか?」などと、窓口ではない他の方も急遽MTGに参加してくださったりして、大変スムーズに進行しました。
またデザイン面のクオリティにも、とても満足しています。MILのクリエイティブチームの方がバイオテックのブランドカラーやトーン&マナーを活かして制作してくださったので、バイオテックらしさのある仕上がりになりました。
──今後のMILの活用計画や、MILに期待することを教えてください。
清水様:
お客様の悩みなど、今まで可視化できていなかった情報が今回のインタラクティブ動画で蓄積・数値化されているので、動画以外のコンテンツ制作といった今後の宣伝活動にも役立てたいと考えています。
岩田様:
今は定例戦略ミーティングをまだ数回しか実施していない段階ですので、今後はできれば、ミーティングなどコミュニケーションの頻度を増やしながら情報交換を重ね、バイオテックとMILさんのチームビルディングをさらに強化していきたいですね。遠慮せず、グイグイと来てください(笑)。
──本日はありがとうございました!今後も宜しくお願いいたします。
担当者コメント:黒川 拓哉
MIL株式会社
フィールドセールス
フロントで営業を担当させていただきました。
本件では、ユーザーがCVした地点などのタップデータから「CVユーザーのインサイト」を可視化・分析しました。その結果、CPAの改善だけではなく、動画の視聴データを分析した副次的な要素として、バイオテック様の広告戦略をさらに強化する、一定の示唆も得られたことが特に印象的でした。取得できた視聴データをもとに、「バイオテック/育毛サロン」の更なる発展に今後もお力添えさせていただきます。
担当者コメント:藤城 愛美
MIL株式会社
カスタマーサクセス
動画制作における要件定義から納品までのプロダクトマネジメントと、リリース後の改善サポートを担当しました。
インタラクティブLPのUI・UXに関しては、弊社がある程度の正解と知見を有していますが、サービスの訴求方法に関しては、お客様がお答えを持っています。
本施策において特に印象に残っていることは、バイオテック様、広告代理店様、そしてMILのそれぞれがナレッジを駆使し、共にインタラクティブ動画を作り上げたという点です。
その体制は変わらず、配信開始後も、ユーザーファーストで「勝てるインタラクティブLP」の運用をご一緒できていることを大変嬉しく思います。
担当者コメント:清水 芳成
MIL株式会社
クリエイティブ
動画の企画からデザイン〜編集まで、クオリティ管理を担当させていただきました。
従来、静的なアンケートLPを実施されていたところに、MIL動画を新しくご導入いただきましたので、動画ならではのメリットである「サクッと観られる」「選択肢によりユーザーの意思で視聴できる」「動きがあり飽きがこない」という点を押さえながら、設計をしていきました。特に導線については意見を出し合いながら磨き上げ、より良いものに仕上がったと感じています。
今後もより成果の出せる動画であり続けるために、コミュニケーションを密にとり、改善を続けていければと思います。