昭和46年より、千葉県佐倉市のニュータウン「ユーカリが丘」の開発を手がける山万株式会社は、「いつまでも住み続けられる街」を目指して、不動産分譲・不動産開発とともに、鉄道や商業施設など都市機能の充実にも取り組まれています。
同社では、街の魅力や物件の魅力をWeb上で伝えようとすると「情報過多になってしまいターゲットに届きにくい」という課題を抱えており、解決策としてインタラクティブ動画マーケティングMILを導入いただきました。
- 課 題
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- 一人ひとりに適した情報提供で、街と不動産の魅力を訴求したい。
- 来場予約・資料請求を促進したい。
- 一人ひとりに適した情報提供で、街と不動産の魅力を訴求したい。
- 施策内容
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- 新築分譲マンシンの特設サイトにインタラクティブ動画を設置。
- 選択肢から、自身に当てはまる項目を選択し、各ライフステージに合わせて街の情報を提供した後、物件情報の紹介パートへ遷移。
- 終了画面のCTAから「来場予約」または「資料請求」へ誘導。
- 効 果
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- 街と不動産の魅力の訴求により、CVRが向上!
- 社名:山万株式会社
- 業種:不動産業、他
- 企業HP:https://yamaman.co.jp/
- ユーカリが丘公式ポータルサイト:https://town.yukarigaoka.jp/
想いの強さに比例して、情報量が多くなってしまうのが積年の課題
──貴社の事業内容、提供しているサービスについて教えてください。
弊社は、千葉県佐倉市にあるニュータウン「ユーカリが丘」の街づくりと、不動産分譲・不動産開発を行う不動産デベロッパーで、昭和46年から現在まで50年以上にわたって開発を続けています。
一般的なニュータウンは、開発が終わると放置されてしまう「分譲撤退型」が多くを占めますが、山万は全国で唯一、「成長管理型」の開発を行っている点が特徴です。「成長管理型」とは、永く暮らすことを考えた独自の街づくりのスタイルです。ユーカリが丘は、「いつまでも住み続けられる街」を目指しており、街の成長と新陳代謝を図り、家族の成長ステージに合わせてユーカリが丘の中で安心して住み替えができるよう、住宅の100%買取サポートをはじめとした「ハッピーサークルシステム」を提供しています。
出典:山万「ユーカリが丘 公式タウンポータルサイト」
そのほかにも、ユーカリが丘の街の中を走る鉄道・バスの管理運営やテナント事業など、街のあらゆるサービスを展開しており、地域のニーズを取り入れながら、サービス・施設を充実させていくことで、活気のある街づくりを目指しています。
──ご自身の役割・ミッションを教えてください。
営業部は全体で20名前後です。私はその中で「スカイプラザ・ユーカリが丘 ゲートフロント(以下、ゲートフロント) 」を含む新築マンションと新築一戸建ての営業・販売をメインで担当しています。
また、営業だけでなく、集客のためのイベント企画、広告、WEBやSNSの活用も担当しており、資料請求やモデルルームへの来場予約から、最終的な契約成立までの一連の流れに携わっています。ユーカリが丘の街や物件の魅力を伝えるために、チラシやパンフレットといった従来の不動産営業の手法にとらわれることなく、デジタル広告やSNSなども活用しながらプロモーションを行っています。
──MIL導入前に貴社が感じていた課題はどのようなものでしたか?
街と不動産の魅力を伝えるための「情報量の多さ」が一番の課題でした。
弊社の場合、分譲撤退型のような一般的な戸別分譲ではなく、長く住み続ける「成長管理型」の街づくりを行っているため、物件を購入いただく前に、まずユーカリが丘の魅力を知っていただだき、街を好きになっていただきたいと考えています。
そのため、通常の不動産会社であれば物件情報のみで足りるところを、弊社は街そのものの情報発信もしなければなりません。なおかつ、「マンションのクオリティの高さ」も伝えたい。想いの強さに比例して、情報量が多くなってしまうのが積年の課題でした。
さらに、私たちは「何歳になってもいつまでも住み続けられる街」というコンセプトを大切にしているため、様々な世代やライフスタイルを含めて全方位のお客様がターゲットになります。「シングル・カップル世帯」「ファミリー世帯」「シニア世帯」など、ターゲット毎に魅力を訴求しようとすると、WEBサイトに掲載する情報やインタビューをターゲット別に複数用意することとなり、さらに情報量が膨らんでしまうのです。
その結果、WEBサイトやLPが情報過多になってしまい、お客様に伝わりづらくなっていることを課題に感じ、街の魅力と物件の魅力をコンパクトに伝えられ、かつ来場予約や資料請求といったコンバージョンに繋げられるデジタル施策がないか、模索していました。
──これまでは課題に対して、どのように取り組んでいましたか?
「街と不動産の魅力を表現すると、情報量が多くなってしまう」という課題に対して、ユーカリが丘の風景を紹介する動画を制作してYouTubeに掲載したり、新たなLPを作成して物件ではなく街の魅力を訴求したりしました。YouTubeは認知向上の目的は果たしているものの、そこから来場予約や資料請求に繋げることは容易なことではありませんでした。
オンライン上でストレスなく、街や不動産の魅力を伝え、「来場予約してみよう」「資料請求してみよう」とお客様の興味と関心を引き立てる仕組みを構築したいと考えていたものの、具体的な手段は見つからないままでした。
コンバージョンまでのハードルを下げられると期待
──インタラクティブ動画(MIL)を初めて知った時の第一印象は、いかがでしたか?
インタラクティブ動画を初めて見て、触ったとき、率直に「面白い!」と思いました。またインタラクティブ動画であれば、世代別の訴求もできるため、情報量の多さを解消し、一人ひとりに最適でわかりやすい情報を提供しながら、視聴者の理解を深められるという印象を受けました。
同じ不動産業界のインタラクティブ動画を実際に触ってみて、情報の入口としてインタラクティブ動画を活用することで、「問い合わせ」や「資料請求」といったコンバージョンまでのハードルを下げるツールになりえると期待が湧きました。
──MILを導入される決め手になったポイントは何ですか?
決め手になったポイントは、「サポートの手厚さ」です。導入や打ち合わせの段階の資料一つにしても、細かいところまで配慮いただいていて、御社になら安心して任せられると感じました。打ち合わせに関しても、事前にしっかりとアジェンダから作られており、時間通りに正確に終わるなど、日々のやりとりの中から真剣さや熱意を感じていました。
理想の順番で、お客様に情報を伝えられる「構成」が大きなポイント
──インタラクティブ動画の目的・内容を教えてください。
街と物件の魅力を伝え、資料請求や来場予約を促進することを目的として、「ユーカリが丘ってどんな街?」というタイトルのインタラクティブ動画を制作しました。
インタラクティブ動画は、ゲートフロントの特設サイト・トップページのファーストビュー直下に配置しています。
冒頭に「シングル・カップル世帯」「ファミリー世帯」「シニア世帯」という3つの選択肢として提示。自身に当てはまる項目をタップするとその世帯毎に合わせた「街の魅力」の解説が始まります。たとえば「ファミリー世帯」であれば、待機児童ゼロ、公園や商業施設の充実など、子育てに関する情報を提供し、住みやすさを伝えます。現時点のライフステージに合った情報を選んでもらう構成にすることで、ストレスのない情報提供を実現できました。
街の紹介パートが終了した後に、「ゲートフロント」の物件について端的に紹介し、動画の終了画面から「来場予約」または「資料請求」へと誘導する流れになっています。
──動画のポイントを教えてください。
「街の魅力」を知っていただいた後に、「物件の詳細や良さ」を知っていただく。その上で、資料請求や来場予約へ進んでいただきたい。私たちが理想とする順番で、お客様に情報を伝えられる「構成」が大きなポイントです。
通常のLPではタブが横並びになっており、「物件の設備や仕様、間取り」などと「街の魅力」は並列になってしまいます。「物件情報」のみしか見ない方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、今回のインタラクティブ動画により、弊社が意図した「街の魅力」から「物件の詳細」というストーリーの順で情報を確認していただくことができたと感じています。
──MILのサポート体制はいかがでしたか?
MILのご担当者には実際にユーカリが丘にお越しいただいて、本気で取り組んでいただいた点を、非常に弊社としても評価しています。
現地訪問では、通常のお客様同様に接客させていただいて、弊社の説明トークや資料のボリュームなどもご体感いただきました。それを踏まえて、お客様にとって必要な情報が何かを客観的に精査していただき、今回のインタラクティブ動画では、非常にコンパクトにコンテンツをまとめていただきました。我々山万の営業マンが語ると、ありとあらゆることをお伝えしたいという「想い」が先行して長くなってしまう内容を、客観的な視点から整理してくださり、とてもありがたく思いました。
また複数のパターンをご提案いただいたり、我々の営業日や休日も把握していただきながら、うまくスケジュールをコントロールしていただき、感謝しています。
──今後のMILに期待することをぜひ教えてください。
まだ運用を始めたばかりなのでこれからデータを基に改善を重ねて、来場予約・資料請求を伸ばしていきたいですね。すでに定例会では数値の進捗報告や、回遊率に関しての考察やコンバージョンに繋げるための改善提案などをいただいており、納品して終わりではなくて、運用しながら改善していくという点が素晴らしいと感じております。
引き続き連携いただき、今回のインタラクティブ動画をしっかりと成功につなげられるよう、ともに取り組んでいただきたいと思います。
──本日はありがとうございました!今後とも宜しくお願いいたします。
担当者コメント:野澤 拓
MIL株式会社
カスタマーサクセス
動画制作における要件定義、並びに計測周りの実装、リリース後の分析・改善を担当しています。
本施策はいかに山万様の「ユーカリが丘への想い」を動画を通して、ユーザーに伝えるかが重要でした。現在、運用をしていく中で取得した動画の視聴データをもとに改善を行い、動画をより良くするためのフェーズに入っています。動画の改修はもちろんのこと、動画から得られたデータをWEBサイトにも反映し、より成果を最大化できるように、引き続き、伴走していきたいと思っています。
担当者コメント:小熊 隼人
MIL株式会社
クリエイティブ
動画制作における全体進行およびディレクションを担当しました。
実際に「ユーカリが丘」を訪れ、体感した地域の良さや山万様が取り組まれている施策の魅力を、動画で伝えていくことを意識して制作しました。数多くある魅力がどうすれば伝わるか、ユーザー像を想像しながら、山万様とディスカッションし進めたことで、滞ることなく制作進行ができたと感じます。
動画に触れた方がユーカリが丘に興味を抱いていただけるよう、動画を改善し成果向上に尽力していきたいです。