「人と企業が、惹かれ合う世の中へ。」をビジョンとして掲げ、CRMを起点としたクラウドサービスとデジタルマーケティングサービスを通じて、多くの企業を支援しているシナジーマーケティング様。この度、主力製品「Synergy!」の新規顧客獲得のための新たな打ち手として、インタラクティブ動画マーケティングMILを導入いただきました。
今回は、マーケティンググループ マネージャー 下川 恭史様(写真左)と萩原 岬様(写真右)にお話を伺いました。
- 課 題
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- 更なるリード獲得のために、従来と違う新しいアプローチを開拓したい。
- 顧客の課題に合わせた説明が必要な商材で、文字と画像のみでの訴求が難しい。
- 施策内容
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- Webサイトに診断型のインタラクティブ動画を設置し、自社課題に回答してもらう。
- 診断結果をもとに、最適なソリューションや機能・サービス内容を紹介。
- 動画内CTAから「資料ダウンロード」と「製品に関するお問い合わせ」のコンバージョンへと誘導する。
- 効 果
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- 商談につながる、質の高いコンバージョンの獲得(アポ率8割)!
- サイト訪問者の商材理解・態度変容の促進!
- 商談につながる、質の高いコンバージョンの獲得(アポ率8割)!
- 社名:シナジーマーケティング株式会社
- 事業内容:CRM領域におけるクラウドサービス事業およびエージェント事業
- 従業員数:249名(2022年1月1日現在)
- 企業HP:https://corp.synergy-marketing.co.jp/
- 製品HP(Synergy!):https://www.synergy-marketing.co.jp/cloud/synergy/
リード獲得を目的に「動画活用プロジェクト」を始動!
──貴社の概要、提供している製品・サービスについて教えてください。
萩原様:
企業様に向けてあらゆる角度からのマーケティング支援を提供しており、主にCRM領域におけるクラウドサービス事業およびエージェント事業を通じて、お客様の課題解決を支援しています。中でも、クラウド型のCRMシステム「Synergy!」の販売がメインの事業となっております。
「Synergy!」は集客、顧客情報の統合・一元化、クロスチャネル・メッセージング、分析まで、CRMのあらゆる活動を支える使いやすさを追求したクラウドシステムで、メインターゲットはBtoC企業のマーケティングご担当者様です。マーケティング部署の業務にご利用いただくほか、大手企業様の場合は、プロジェクトや一事業部の販促活動にも利用いただいています。
──お二人のご担当業務について教えてください。
下川様:
マーケティンググループでは、「Synergy!」の露出やリード獲得をミッションとしており、KPIはリード獲得数とMQL数です。現状のメンバーは10名。私がマネージャーとしてグループを統括しており、萩原はWebサイト領域の担当として、サイトの導線改善やコンテンツリニューアル、SEO関連の企画・ディレクション等を行っています。
──導入以前に抱えていた課題を教えてください。
萩原様:
ありがたいことに多くのお引き合いをいただいているのですが、「事業発展のためにリードの数を増やし続けること」は常に課題としてあり、次の一手を必死に模索していました。これまで、リスティングを中心とした広告、ブログや用語集などオウンドメディアの運用、事例記事の掲載、外部メディアへの広告出稿、比較サイトへの掲載、SEO関連の集客など、デジタルマーケティング施策は一通り行ってきました。またオンライン・オフラインを問わず、展示会にも出展し、企業様との接点を増やす取り組みも行っていました。
一通りの施策を行っている状況で、さらにリードを伸ばすために次にどこを広げようかと検討したときに、弊社が挑戦していない施策として「動画」が候補に上がりました。
──「動画」に着目された理由を教えてください。
萩原様:
「Synergy!」の特性として「一目見て誰もがわかる商材ではなく、説明が必要な商材」という点があります。そのため、文字や画像だけのコンテンツでなく、動画のほうが伝わりやすいのではないかと仮説を立て、サイトに動画を掲載することでお客様の態度変容を促進できるのではないかと期待を持ちました。そこから、リード獲得を目的とした動画マーケティングにチャレンジしようと「動画活用プロジェクト」が立ち上がり、私がメインでプロジェクトを進行することとなりました。「動画マーケティング」関連でリサーチし、動画広告、YouTubeチャンネルの運営、動画系メディアへの出稿など、浅く広く情報を収集。私たちが目的とする「リード獲得」に寄与するものがどれなのか、検討を重ねていきました。
──MILを導入いただく際に、決め手になったポイントや評価いただいた点は何ですか?
萩原様:
「視聴者が見たい項目を選んで視聴できる」というインタラクティブ動画独自の仕組みが、一番の決め手ですね。弊社のインサイドセールスがお客様にヒアリングする際にも「現状はどのような課題があるのか?」「何を使っていて、どこにつまづいているのか?」を徹底的に伺い、「その場合は、シナジーのこのパーツが合うと思います」と提案するという営業トークが鉄板となっています。お客様自身に課題を選んでいただいて、それに合ったソリューションを動画上で自動的に提案できるというインタラクティブ動画のロジックが、まさに合うなと惹かれました。
「Synergy!」の場合、利用方法は1種類ではないんですよね。機能の組み合わせ方や応用する方法によって、何パターンもの課題解決の方法があって。ご利用後はそれをメリットとして感じていただけるのですが、検討する際には理解いただくことが難しく、八方美人なツールに感じられてしまうという弱みがありました。例えばサイト上で「機能一覧」を掲載していますが、お客様の課題を軸に紹介すると、一機能の中でもパターンが分岐してしまい、サイトの構造がどんどん深くなってしまう……。そんな今までの弱みを、インタラクティブ動画であれば強みにするような見せ方ができるかもしれない、と感じました。
商談の中でサンプルとして、MILさんがリード獲得のために活用しているインタラクティブ動画を見せてくださったときに、弊社でも動画を活用してリード獲得ができるイメージが湧きましたね。
下川様:
Webサイトに訪問しているお客様ご自身が課題を明確に認識しているケースは少なくて、漠然としているんですよね。インタラクティブ動画の対話を通じてお客様の漠然とした課題を明確にすることで、お客様の課題の認識が進み、さらに課題に対する「最適解」を提示できるのはインタラクティブ動画ならではの態度変容なのではないかと感じ、「動画ならこれかな!」と最初にビビっときました。
また、弊社は新しい挑戦を許容している社風であるものの、組織としてはリスクや費用対効果という観点からの判断も必要となるため、導入の前に価値検証期間を設けていただいたことで、心理的障壁が下がったという点もあります。検証期間中の伴走支援サービスも含んだご提案だったため、動画マーケティングの初心者としては、非常に心強かったですね。
「診断型インタラクティブ動画」でお客様が抱える課題の言語化をサポート
──インタラクティブ動画の活用目的と施策内容について、教えてください。
萩原様:
リードの獲得を目的として制作しました。具体的には「資料ダウンロード」と「製品に関するお問い合わせ」という2種類のコンバージョンの獲得です。第一段階では「TOPページ」と「製品ページ」の上部に動画を埋め込み、その後、より再生数を増やすために様々なページにポップアップという形で動画を展開しています。
「Synergy!CRMソリューション診断」というタイトルの診断型の動画になっており、2つの設問に回答いただいた後、診断結果に沿ったソリューションを解説し、動画内から「資料ダウンロードフォーム」と「お問い合わせフォーム」に遷移させる流れです。
お客様の漠然とした課題を明確化させるために、弊社の「サービスの種類」を入口として始まるのではなく、「お客様目線の課題」を選んでいただくところから動画をスタートするという点にこだわりました。
──現時点での効果・手応えはいかがでしょうか?
下川様:
現状はまだ視聴数が少なく、コンバージョンの獲得数としては課題がありますが、質は想定以上に良かったと感じています。そのため、検証期間は終わりましたが、今後の期待も込めて利用継続を決定しました。
萩原様:
コンバージョン数としてはまだまだ課題があり、動画の改善を続けている途中ですが、インタラクティブ動画経由のコンバージョンからのアポ獲得率は8割となっており、質の面では手ごたえを感じています。
──アポ率が非常に高い理由は、どんな点にあると思われますか?
萩原様:
インタラクティブ動画経由のアポ率が高い理由は、お客様の課題の言語化を助けるという側面があるからだと思っています。インタラクティブ動画経由のリードの特徴として、フォームの中に「お悩み」を書いてくださっていることが見受けられます。「弊社は今こういう状態で、こんなことがやりたいと漠然と思っているのですが、相談させていただけますか?」など、気持ちの部分をしっかりと書いていただいたコンバージョンが増えました。
これまで、弊社のリードは両極端なリードに分かれていました。「××の機能について聞きたいです」「このツールと比較しているので、料金と機能について詳しく教えてください」など明確な問い合わせ内容に対する回答を求めている顕在層と、何となく情報収集目的で資料をダウンロードした程度の潜在層。後者の場合、インサイドセールスが架電をして課題をヒアリングすることが必要になりますが、うまく話のきっかけをつかめず課題を引き出せないまま電話が終わってしまい、アポ獲得ができないというケースが生まれていました。
今回のインタラクティブ動画経由のリードのコメントを拝見し、この中間に位置するような準顕在層のリードになっているのではないかと感じました。お客様がモヤモヤと悩みながら、診断コンテンツと向き合う中で、課題ややりたいことが言語化され、相談できる状態になってコンバージョンしているように思います。
明確な回答を求めている商談と違い、こうした商談は単純ではないため、成約に向けてのハードルは上がりますが、お客様は相談するスタンスになっているので、インサイドセールスが電話した際にも「売り込まれる」というネガティブな印象を持たれにくいメリットがあり、結果としてアポ率の高さにつながってるのかと思います。
──インタラクティブ動画が「お客様の言語化を助ける」というのは想定外の効果ですか?
萩原様:
そうですね。動画を展開する前は、診断結果でご紹介した機能に興味を持っていただいて、そのままお問い合わせにつながるのかと想像していましたが、モヤモヤした課題感の言語化を助けるというのは、想定外でした。ある種、インサイドセールスが担う役割を、サイト上でインタラクティブ動画が代行しているのかもしれません。
「伴走支援力」と「顧客の興味関心がわかる視聴データ」はMILならでは
──導入決定から現在に至るまで、MILのサポート体制はいかがでしたか?
萩原様:
スピード感、テンポ感、ご提案内容など、非常に気持ちよく商談を進めさせていただいたなと感じます。次の商談への段取りの良さなど、同じBtoBの企業として見習いたい思う仕掛けも沢山されていて、私がインサイドセールスと営業の業務経験があるがゆえですが、「うまいなこの会社!安心感あるな!」と良い印象を持ちました。
下川様:
プロジェクトの冒頭で担当の桑田さんが、課題の与件整理をしてくださった点が印象に残っていますね。こちらからオーダーしたものを単に制作するだけというスタンスでなく、我々の抱えている課題やグループの方針など、背景情報をきちんとくみ取っていただいた上で、ご提案をいただきました。例えば、動画の訴求ポイントとして「サポートをもっと押し出したほうが良いのではないか」などと、具体的なご提案をいただき、我々としても新しい発見がありました。
──今後のMILの活用計画や弊社に期待することを教えてください。
萩原様:
分析を元にスピーディーにPDCAを回して動画を改善し、更にパフォーマンスを上げたいです。出面が広がらない限りは、BtoBの場合はボリュームを増やすことは難しいと思うので、面を増やすことも考えています。
またMIL動画の一部を動画広告に活用するなども検討し、今回制作したインタラクティブ動画を最大限に活用していきたいです。弊社だけでは知見的にも難しいので、引き続き、伴走支援をお願いしたいです。弊社もマーケティング支援企業ではありますが、動画のプロである御社とは着眼点が違う点があると感じますので、積極的にご提案をいただけると嬉しいです。
下川様:
数値の上がり下がりに応じて、課題を抽出・分析いただき、積極的に新しい提言をいただけることに期待しています。
萩原様:
ユーザーのクリック・タップから「顧客の興味関心をデータで取得できる」という点は、インタラクティブ動画の魅力のひとつですので、データからお客様ニーズを読み取り、活用したいと考えています。曖昧な点がデータ化されることで、仮説の根拠になり得るのではないかと思いますね。
インタラクティブ動画をSalesforceに連携させたり、将来的には弊社の製品と連携させてインサイドセールスのクオリティを上げるなど、リード獲得の先に貢献できるアイテムとしても、展開を広げられると嬉しいです。
──本日はお忙しい中、ありがとうございました!今後も引き続き、宜しくお願いいたします。
担当者コメント:桑田 将臣
MIL株式会社
フィールドセールス マネージャー
MILの導入提案から、ご契約、プロジェクトの立ち上げまでを担当させていただきました。BtoB領域での活用実績が少ない中、シナジーマーケティング様と「共に動画を作り上げる」ことを意識して取り組みました。POC期間中もシナジーマーケティング様が前向きな姿勢で取り組んでくださったおかげで、動画の配信面の拡張、サムネイルの改修、動画の再生方法の変更など、スピーディーに改善ができたと感じています。現在は「興味関心層」に向けたインタラクティブ動画を配信していますが、認知・獲得といった他のマーケティングファネルの課題に対しても、別の切り口でお役立てできるよう、引き続き連携させていただきたいと考えております。