「健康応援企業」として、保険本来の機能(Insurance)に、健康を応援する機能(Healthcare)を組み合わせた、従来にない新たな価値「Insurhealth®(インシュアヘルス)」を提供しているSOMPOひまわり生命保険株式会社様。世界で最進・最優の生命保険会社を目指し、積極的にデジタル技術の活用を推進されています。
今回は、事務改革推進部 業務課長 高梨 幸様(写真左)、課長代理 鈴木 菜保子様(写真中央)、主任 矢野 里奈様(写真右)へお話を伺いました。
- 課 題
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- 給付金請求のデジタル化を推進したい(郵送以外にマイページ・LINEからの請求率を高めたい)。
- 施策内容
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- 給付金請求の手続き方法を説明するマニュアル動画を制作。サイト掲載の他、LINE・メルマガなどでも配信。
- デジタル手続きの利便性や手順をわかりやすく解説。
- 3つの手続き方法の中から、自身の興味のある項目を選んで視聴した上で動画内CTAからシームレスに、各手続き画面へと遷移。
- 効 果
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- インターネット経由の請求率・件数が増加!
- 新たな顧客接点として、他部署での課題解決にもインタラクティブ動画を活用!
- 社名:SOMPOひまわり生命保険株式会社
- 事業内容:生命保険事業
- 企業HP:https://www.himawari-life.co.jp/
給付金請求のデジタル推進のために「インタラクティブ動画」を選択
──まず、動画の目的を教えてください
鈴木様:
給付金請求のお手続き方法を説明する動画です。インターネットでのお手続きのメリットを分かりやすくお伝えすることと、動画内からそのままお手続きいただくという点を目的として制作しました。
一番伝えたい「デジタル手続きの利便性」の訴求をメインにしつつ、郵便での手続きという他の選択肢も含めて、分かりやすく情報をお伝えすることを重視しました。動画はWebサイトに掲載している他、お客さまに向けてLINEやメルマガでも配信しています。
──MIL導入時に、どのような課題を抱えていたのでしょうか?
鈴木様:
弊社ではお客様の利便性を高めるために、マイページ、LINE、郵送という3種類の給付金請求の方法をご用意しているのですが、マイページやLINE経由の手続きがなかなか浸透せず、利用率が上がらないという課題がありました。
マイページにご登録いただくと「手続きの進捗状況が分かる」「24時間いつでもお手続きができる」など、メリットが多いのですが、従来の表現ではうまく訴求できていないことが課題だと感じていました。また保険金の請求には色々な条件が付いており、複雑な専門用語も多いため、お客さまにいかに分かりやすくお伝えできるかという点も課題となっていました。
──そうした課題がある中で「インタラクティブ動画」や「MIL」を知った経緯を教えていただけますか?
鈴木様:
過去にも「給付金請求」に関する説明動画を公開したことがありましたが、その当時はなかなかアクセス数が伸びなかったという話を聞いており、単に動画化するだけでは、お客様に最初から最後までは見ていただけない、と感じていました。
そのような中、今の時代だからこそできる、新しい技術を活用した動画施策をSOMPOホールディングスのデジタル戦略部とともに探していたところ、「インタラクティブ動画」という切り口に辿り着き、インターネット検索をしてMILのサイトに出会いました。
公開後の編集やレポート機能など「利便性の高さ」が導入の決め手に
──MILを導入いただく際に、決め手になったポイントや評価いただいた点は何ですか?
鈴木様:
まず、利便性の高さですね。今までの動画制作では「リリース後に新しい要素を加える・改善する」という観点はなかったので、非常に新しく、便利だと思いました。リンク先のURLが変わる場合もあるので、ユーザー側で編集できるという点も良いと感じました。
また、どの動画制作会社に依頼しても良い点や、既存の動画もインタラクティブ動画化できるといった点も非常に利便性が高く、アクセス数などをユーザー側でリアルタイムに確認できる点も、導入後の使い勝手の良さがイメージしやすかったです。
これらを踏まえると「総合的にコストパフォーマンスが良い」という評価になり、スムーズに意思決定を進めることができました。
──では逆に、導入時の懸念点はありましたか?
鈴木様:
社内では盛り上がっていましたが、お客様にとって本当に良いサービスになるのか、という懸念はありました。ただ、その点についてはトライアルを行い、外部向けの大規模アンケートと社内アンケートを実施することで、すぐに払拭できました。
アンケートでは、想像以上に好意的な意見が多く、「自分の必要なところだけ見られるのが良い」「動画からそのまま、手続き画面に移動できる点が良い」などのコメントをいただきました。インタラクティブ動画を触るのが初めてという方も多く、体験としても新鮮だったのかと思いました。
一方、改善点としては、社内から「再生ボタン、保留ボタン、早送りボタンが分かりにくい」という声が一定数、上がったことです。MILさんにもすぐに共有させていただき「YouTubeみたいに分かりやすくしてください」とリクエストしました。その後の開発で改善いただき、現在は解消していますので、ご対応いただき大変ありがたく感じています。
──制作はスムーズに進みましたか?
鈴木様:
動画制作会社に絵コンテを作っていただき、社内の関係者とともに入念にチェックしました。給付金請求はお客様にとって大切なことですので、誤解が生じないように伝えたいというのが全員の共通認識で、ここは時間をかけて確認しました。
MILさんには、動画制作会社との間に入って制作工程を総合的にサポートしていただき、おかげさまでスケジュール通りに完成することができました。レスポンスの早さがとてもありがたかったです。またお客様に動画を見ていただくためのノウハウを含めて、動画の方向性や修正についてのアドバイスをいただき、私自身、とても勉強になりました。
動画の視聴有無により、お客さまの行動に変化が生まれている
──現時点で、課題に対する効果・手応えはいかがでしょうか?
高梨様:
公開から約半年なので、まだ様子見の段階ではあるのですが、マイページ経由の請求率・件数は少しずつ増えてきており、一定の効果を感じられています。
動画を「ご覧いただいたお客さま」と「ご覧いただいていないお客さま」で、請求手続きの完了率が違うという傾向が明らかになっています。動画をご覧いただいたお客さまは、ネット請求についてある程度理解いただいており、これならやってみようと心理的ハードルが下がった状態でマイページに進んでいるので、そこが完了率に影響していると分析しています。
また、動画内から直接マイページへ進んで、ユーザー登録を完了する数も、少しずつ増えてきています。弊社は「マイページ登録者数を増やす」、「デジタル手続きの割合を上げる」という取り組みを行っており、そこにこの動画が貢献できていると感じています。
保険はどうしても条件や注意事項など、お伝えする情報が多くなりがちですし、難しい専門用語も多いのですが、分かりやすく情報をお伝えするための手段として、まさに「インタラクティブ動画」が合っているのだと思います。
──MILの「管理画面」についてはいかがですか?
矢野様:
管理画面は非常に見やすく、指標としては、アクセス数やコールセンターへの電話発信数、マイページへの遷移数などをよくチェックしています。リアルタイムでデータを見たり、期間を指定してデータをダウンロードしたりと、活用しています。
視聴数がリアルタイムで見られるのはいいですね。例えばお客様にLINEで通知して、メッセージを送った後にすぐに視聴数が伸びたなど、施策からの効果が見えやすい点がとても便利だと思っています。自分でレポートが出せるので、社内の他の人から聞かれた際にも、すぐに対応できますしね。
──動画運用後のMILの「サポート体制」はいかがですか?
高梨様:
いつもダッシュボードや情報などご提供いただいていて、とてもありがたいです。自分ですぐに管理画面から見られるデータもありますが、マイページに遷移した後のユーザーの動きなどは、Googleアナリティクスとの連携も必要になり、私も含めて部署に詳しい人がいないのでとても助かっています。
矢野様:
細かいポイントまで分析・検証されていて、とても分かりやすい資料を作成いただいています。動画だけでなく社内の他の施策にも活用できるような内容になっており、有効に活用させていただいています。
お客さまとの新しい接点として、インタラクティブ動画を多面的に活用していきたい
──今後のMILの活用計画について教えてください
高梨様:
インタラクティブ動画を活用し、社内の効率化を図るとともに、お客様の利便性や満足度の向上を図っていきたいです。具体的には複雑な利用条件を分かりやすくお伝えする動画や、コールセンターのオペレーターの説明トークの代わりになるような動画の企画を進めています。
鈴木様:
社内でも「インタラクティブ動画」への関心が高まっており、他の部署でも制作を開始しています。そうした他部署の動画も合わせて、弊社とお客様との接点として、インタラクティブ動画をより積極的に活用していきたいです。
──最後に、今後のMILに期待することがあれば、教えてください
矢野様:
動画の知識があまりないので、他社の事例や見せ方など、今後も色々とアドバイスいただけると嬉しいです。部内でも「MILさんだったら、これできるんじゃない?」などという話がよく上がっています。インタラクティブ動画を通してできることを、これからも一緒に検討していただけたらと思います。
高梨様:
私は社内の事務体制や業務プロセスの改善をミッションとしているので、インタラクティブ動画を使ってどのように事務の効率化を図れるかといった面も含めて、相談に乗っていただけると嬉しく思います。
鈴木様:
今後もぜひ、ユーザーの意見を定期的にヒアリングする機会を設けていただき、操作性や動画ツールとしてのUIの整備など、継続的なバージョンアップをお願いしたいと思います。また密にコミュニケーションを図りながら、MILさんならではのノウハウとアイデアで、弊社の課題に一緒に向き合っていただけると嬉しいです。
──本日は貴重なご意見をいただき、誠にありがとうございました!
担当者コメント:山田 耕平
MIL株式会社
カスタマーサクセスチーム
SOMPOひまわり生命の皆様はデータ分析で分かった仮説をもとに、成果に変えていくための様々な施策やコミュニケーションを、社内で推進してくださっています。MIL自体は新しい取り組みなので、大変な部分もあるかと想像していますが、皆様の給付金請求デジタル化への強い熱意のお陰で、弊社もしっかりと伴走させていただけています。これからもどうぞよろしくお願いいたします。
担当者コメント:須永 智成
MIL株式会社
カスタマーサクセスチーム
SOMPOひまわり生命の皆様は、インタラクティブ動画の活用に非常に積極的でした。最初にお会いした時からすでに企画の大枠が固まっており、「マイページ・LINE・書類という3つの請求方法を視聴者の好みに合わせて説明したい」と明確にご要望いただけました。運用フェーズでもお互いに意見を出し合い、「チーム」として動けています。いつもありがとうございます。